大学を卒業して、システム会社に就職しました。
大学の専攻とは分野が違ったので、プログラムは入社してイチから覚えました。
当時はプログラムどころか、パソコンもほとんど触ったことがないくらい。
最初は本当に苦労しましたね。

でも楽しかったですよ。
研修を終えてから現場に配属されるのですけど、まだ知らないことだらけ。
見るものすべてが新しかったし、色んな個性ある人間がたくさんいて面白いなと思いましたよ。
そういった全てのものが集約されて、最終的にひとつのモノを作り上げる。その過程が楽しいなと思いました。

エンジニアとして数年やった後に営業職になりました。
営業という立場から開発に携わることで、お客さんと仕様を詰めたり、ベンダーさんへの指示や各所の調整などを経験でき、プログラムとはまた違った楽しみがありました。

昔から独立思考は高かったと思います。
会社にいても学べるものがなくなったら、外に出てもっと上を目指したいと思うタイプでした。
独立の話をしたら同級生が「お前、それ中学校くらいから言ってたよ」って言われました（笑）
だからいつかは独立というのはずっと思っていたのだと・・・。

それで、8年ほど勤めたあたりで独立を模索するようになります。
その頃ちょうど声をかけてくださった方がいて、プレ独立じゃないですけど、ほとんどの裁量を任せてもらえる形で3年ほどその会社で働いて、経営とかお金の流れとか経験を積ませてもらって、その後にエヴァーグリーンを設立しました。

当時はリーマンショックのすぐ後だったのですけど、前職からのお客さんが付いてくれて全面的に協力してくださったり、パートナーさんも人材をどんどん紹介してくれて、非常に順調なスタートが切れました。
本当にまわりの人に助けられて、立ち上げさせてもらったという感じです。人に恵まれているんです。
当時お世話になったの方々とは今でも飲みに行ったり良いお付き合いをさせてもらっています。

社名のエヴァーグリーンはわりとすぐに決まりました。
エヴァーグリーンって常緑樹のことですけど、大きな木の木陰に動物たちが憩っているのをイメージして、そんな会社でありたいなと思って名付けました。

「どういう業種が強いんですか？」って聞かれることが多いのですけど、うちはどんな業種でも対応できるんですよ。現在は気象関係と重機メーカーが主軸なのですが、小売業の在庫管理や、多業種の携帯アプリ等、様々なシステム構築をやってます。
ですので、幅広い業務知識を持っているのがウリです。

分野においてもソフトウェア開発が主ですが、システム構築やインフラなど関係するものはすべて作りますので、開発に関わるすべてのことをワンストップで提供することができます。

それを可能にしているのが「人」ですね。
うちの強みは「人」です。
うちのメンバーはどのような業界でも知らないことはすぐに調べて勉強する。
スキルの吸収がとても早いです。

一番多く頂くご相談は、現在使っているシステムの改善ですね。
不具合が出てもどこに相談したら良いか分からなくて困ってるケースがよくあります。
その背景には、納品された後に「想像と違った」とか「運用したら、使いづらかった」という問題があります。また既存の開発会社の対応も最初は良かったのに、だんだん対応してくれなくなったという話はよくあります。
うちは、運用まで見据えた開発と最初から現在までお客様へのスタンスを良い意味で変えないということを徹底しているので、そこは評価してもらってると思います。

創業当時はとにかく忙しかったですね。忙しくしてたという方が正しいかな。
売上が上がっても全然安心できなくて、常に緊張して落ち着かなかったですね。
４、５年はそんな感じでした。

いま１０年が経って振り返ると、本当に色々なことがあったけど、目標がブレそうなときは正してくれたり、背中を押してくれる人たちがいました。先ほども言いましたが本当に人に恵まれているんです。

社員も毎年2〜3人ずつ増えていって、ここ数年は新卒も入るようになりました。
基本的に全員私が面接して選んだメンバーなんですけど、スキルよりも人間性を重視して採用しています。技術は勉強すれば得られるので、やっぱり気持ちが大事なんですよね。人間味というか。
うちはお客さんと開発者が直接やりとりします。お客様にうちのメンバーが好かれ仲良くなって、結果的に良い仕事ができるんです。

１０年経って、いま本当に良いメンバーが揃って、雑味がない会社になったなって思います。
メリハリあって、やるときは全力でやるんですけど、人間的には皆、柔らかくて
温かい感じです。
何かトラブルがあれば誰からともなく駆けつける。そんな人たちです。

月に１度、帰社日というのがあって、出向しているメンバーも帰って来る日があるのですけど、その日は皆で飲みに行くんです。楽しいですよ。
私にとっては月1回のご褒美です。

ここ数年考えて実行しているのが、異業種へのチャレンジですね。
すでにネイルサロンは運営しているのですが、例えば飲食店とか色んな業種を少しずつやって、規模は小さくていいので自分たちだけの市場を作りたいと思っています。
そこにはもちろん、システム開発会社のエヴァーグリーンという幹がしっかりあって、その土台の上に自分たちの世界を作りたいなと考えています。

どうせお金稼ぐなら楽しい方が良いじゃないですか。
私が会社を立ち上げた頃のソフトウェアハウスの業界って、いわゆるブラックなところが多くて、そういうのを見て嫌だなと思っていたので、会社を作るとき、うちに入る従業員は幸せな生活が送れるようにしてあげたいって思いました。
だから色々なことにチャレンジして、それを社員と分かち合いたいと思ってます。

うちへの入社を希望する人は、人に優しくできる人、見て見ぬフリをしない人、
バカができる人がいいですね。
そして“生きる力”を持っている人がいいです。 そういう力を持っている人はたぶん、人にも優しくできると思うんです。

その人の持っているものって、立ち居振る舞いに現れます。
そこに共感できればOKだと思います。